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ナスの育て方・栽培方法|週末の家庭菜園

ナス栽培のポイントは、①連作厳禁、②水はしっかり、肥料はたっぷり、③苗からの栽培が断然簡単、④畝は深く掘ることです。

約20年間小さな畑を借りて、試行錯誤しながら家庭菜園で野菜を育てています。週末に世話をして、種まきから収穫まで、おいしいナスの育て方を紹介します。特にサラリーマン・自営の方など週末を利用した家庭菜園でのナス栽培の参考にしていただければ幸いです。

目次

栽培のポイント

連作厳禁、4~5年はあける
水はしっかり、肥料はたっぷり
・種からより苗から育てる方が断然簡単
・根が下に深く張るので、畝は深く掘る

ナスの栽培スケジュール

ポットに種まき

3月上旬~5月上旬、ポットに種をまきます。

地域にもよりますが、発芽まで5月まきだと2週間くらい3月にまいた種は1か月くらいかかります。

畝つくりは元肥をたっぷり

苗の植え付け1週間前には土つくりをすませます。

ナスは根が下に深く、肥料分を探して伸びるので、深く耕して元肥を入れるのがポイントです。
幅70cm×長さ1.5m(約1㎡)の畝を深く掘って牛糞堆肥8ℓ(3㎏)、配合肥料350㏄埋め戻して、苦土石灰200㏄をすきこみます。水をまいてビニールマルチをかけます。生育期間が長いので丁寧に敷いて、周りを土で押さえます。雑草除けにもなるので黒マルチがおすすめです。

牛糞堆肥は長くゆっくりと効果を発揮するタイプの肥料なので、生育期間が長いナスに適しています。

定植は風よけが大切

ポットごと水を入れたバケツにつけ、余分な水を切った後、ポットから土を崩さないように抜き取り、マルチの穴に移植します。畝からほんの少し浮かせるくらい浅く垂直に植えます。

苗を定植するときには、寒冷紗をかけるか、苗の周囲に4本棒を立て半分に切った肥料袋などで被い、行灯(あんどん)を作ります。ナスの苗はデリケートなので、風よけするためです。

また苗が倒れないように仮支柱を斜めに立ててひもで結びます。ひもは苗と支柱に8の字に回して枝が太くなってもきつくならないようにゆるめに結びます。
仮支柱は、根に突き刺さらないようポットからはずした外側に刺して斜めに立てます。  

苗を購入して育てる方が断然簡単

ナスは種から育てるのは結構難しく、苗を買って育てる方が断然簡単です。ナスは1つの株からつぎつぎと実がなるので家庭菜園だと2~3本の苗で十分食べられます。

苗は、葉が大きく、茎が太いものを選びます。少し割高ですが、ナスの野生種トルバムビガーを台木にした接ぎ木苗だと連作障害もなく、育てやすいのでお勧めです。

3本仕立て

一番花より下の枝を剪定します。また一番花は、勢いのある株であれば切り取らず、弱々しい株から切り落とします。特に寒いころに咲いた花は、十分受粉ができていないので、きれいなナスにならず、美味しくありません。

太い枝を3本残し、他の脇芽はすべて切り落とします。

台木のトルガムビガーから脇芽が出てきた場合は根を張らせるため、しばらく剪定せず、ナスの葉が大きくなったころに剪定します。

支柱は、2本または3本を交差させて立てます。支柱2本の場合は3本の枝のうち2本をひもで結びます。

支柱3本立て

  

水やりはしっかり、追肥はたっぷり

ナスの成長には、水がたくさん必要なため、しっかりと水をやります。

追肥は、実がなり始めたころに化成肥料を2㎡の畝なら300ccくらい(一握り50㏄が目安)をビニールマルチの外側にまいて土になじませます。

その後2週間ごとに同量施肥します。ナスは肥料を多く必要とし、「ナスのお礼肥え」という言葉があるくらい、数回追肥して、肥料切れしないようにします。

こまめに「切り戻し」

3本仕立てにした主枝は伸ばし続けます。脇芽にできたナスの実の一つ上の葉を1枚残して切除します。その下の脇芽の脇芽も切り取り、主枝に1番近い脇芽だけを残します。これが成長してナスの実がつけば、同様に上の葉1枚残し、先を切り取ります。そしてまた主枝に近い次の脇芽だけを残し、同じような作業を繰り返します。

これを切り戻しといいます。こまめに切り戻しをすることによって、更新剪定することなく、長期間ナスの実を採り続けることができます。

実を採った後の切り戻し

ただ、週末だけの管理だと、こまめな切り戻しが追い付かず、伸ばし放題になってしまうこともあります。その場合、秋に収穫するには更新剪定をします。

秋ナスのために「更新剪定」

7月下旬~8月上旬に枝をバッサリ切り落とします。これを更新剪定といいます。ナスの枝は、たくさんの実をならせて疲れています。夏は株を休ませ、若返らせて秋ナスを作ります。

やり方は、次の3つの作業を行います。
 ⓵1/3~1/2の枝を切り戻す。
 ②根元から30cmくらいの根を切る。
 ③化成肥料を追肥する。   

1か月ほどすると新芽が育ち、美味しい秋ナスが採れます。

しかし夏には、実が採れないので、家庭菜園では、半分の株を更新剪定し、残りを半分の株をそのまま収穫し続けるのも一つの方法です。先に述べたように半分はこまめに切り戻しをすれば、夏でもどんどん収穫できるのでお勧めです。 

更新剪定したナスの株

収穫は早い目に

実が12~3㎝くらいになれば収穫します。

ナスの実は大きくなりすぎると皮が固くなり、美味しくないうえ、収穫が遅れると株が疲れて弱くなるので、皮の柔らかい小さめの時に早めに収穫しましょう。

収穫時期のナス
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