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【常識で解く企業経営理論】令和3年度 第13問:CSR

 企業の社会的責任(CSR)に関する 中小企業診断士試験・過去問での 設問について、常識に基づいて解説します。

目次

企業経営理論 令和3年度 第13問

 企業の社会的責任(CSR)は重要な戦略課題である。CSRに関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア CSRで重要なのは、利益を獲得するプロセスにかかわりなく、ステークホルダー間で利益を公平に分配することである。

イ CSRとは、企業は社会に与える影響について責任を持ち、社会の持続的発展のために貢献すべきとする考え方と、それに基づいて実践される諸活動のことを指す。

ウ CSRを遂行するためには、企業は株主に対する責任のみならず、従業員、取引先、消費者、地域住民、行政、社会全体といった様々なステークホルダーに対する責任を自発的に果たさなければならない。

エ ISO26000 は、企業のみならず、あらゆるタイプの組織の社会的責任に関する国際規格である。

オ 不祥事が生じないよう、企業がコンプライアンスを日ごろから徹底することは、CSR の一環である。

正解

解説

 CSRが設問の記載にあるように「企業の社会的責任」であることを踏まえて選択肢を読めば、常識的な判断で解答できます。

ア 記述の対象が、利益配分を受けるステークホルダー(利害関係者)に限られており、社会全般ではありません。明らかにこの記述が不適切といえます。

イ 「社会」への影響、貢献、それに基づく諸活動は、正にCSRについての記述です。

ウ アの記述とはことなり、ウのステークホルダーは、社会全般を対象とするものであり、適切な記述です。

エ 「あらゆるタイプの組織の社会」を対象とした責任についての記述であり適切です。

オ 企業がコンプライアンス(法令遵守)の徹底は、社会的責任を果たすことにつながるため、適切な記述です。

 CSRレポートを公表する企業も増加してきており、中小企業においてもその重要性が増していることなどから令和3年度の一次試験に出題されたのではないかと推察されます。今後の試験対策として、SDGsについても押さえておくべきではないかと考えます。

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