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【常識で解く企業経営理論】令和2年度 第30問:広告

広告に関する 中小企業診断士試験・過去問での 設問について、常識に基づいて解説します。

企業経営理論 令和2年度 第30問

 広告に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア BtoB マーケティングのコミュニケーションにおいては、受け手は特定少数の顧客であるため、広告は不要である。

 イ 広告効果階層モデルのうち「DAGMARモデル」は、Desire,Attention,Grade, Memory,Action,Recommendation を意味し、近年のオンライン上の消費者行動を表す。

 ウ 広告予算の算出方法には売上高比率法、競争者対抗法、タスク法などがあるが、これらのどれも用いずに、単純に前期の広告予算実績に基づいて広告予算を決めている企業も多い。

 エ テレビ CM でメッセージを途中まで流し、「続きはこちらで」などとして検索ワードを表示し Web に誘導しようとする方法は、「ステルス・マーケティング」として非難される場合が多く、消費者庁も注意を喚起している。

正解

解説

ア テレビのコマーシャルや新聞・雑誌広告などを見ていると、鉄鋼会社や化学会社、部品メーカーなど、明らかにBtoB製品を扱っていると思われる企業の広告を見かけます。BtoBだから受け手は特定少数の顧客というのも言い切れないので、不適切だとわかります。

イ DAGMARモデルは、defining advertising goals for measured advertising resultsのことなので、間違いですが、これを知らなくても、そのまま英単語を日本語に直すと、「Desire=欲求、Attention=注意、Grade=等級、階級、Memory=記憶、Action=行動、Recommendation=お薦め」ということになり、消費者の購買決定プロセスを説明するモデル(AIDOMAモデルに似たような)のようにも思えますが、オンライン上の消費者行動といった単語は含まれていません。よって不適切です。

ウ 広告予算の算出方法について知識がなくても、「単純に前期の広告予算実績に基づいて広告予算を決めている企業」が多いか否かはわからないまでも、手法としては想定できます。よって、ウの記述に違和感がなく、他の選択肢比べ、最も適切と予想できます。

エ ステルス・マーケティングは、宣伝なのに中立的な表現で商品を紹介するなどして「宣伝であることを悟らせないような宣伝」のことですが、その意味が知らなくてもWeb に誘導しようとするCM はよく見かけます。「詳しくはWebで!」などと言って検索を促してりしていますが、何ら非難されるものではありません。よってエは不適切です。

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