トウモロコシの育て方・栽培方法の3つのポイントは、①元肥はたっぷり、②追肥と土寄せをしっかり、③適期の収穫です。
約20年間小さな畑を借りて、試行錯誤しながら家庭菜園で野菜を育てています。休日を利用して種まきから収穫まで、おいしいうトウモロコシの育て方を紹介します。特にサラリーマン・自営の方など週末を利用した家庭菜園でのトウモロコシ栽培の参考にしていただければ幸いです。
栽培のポイント
・元肥はたっぷり
・追肥と土寄せをしっかり
・収穫はおいしい時期を逃さない
トウモロコシ栽培のスケジュール
種まき
4月、ポットに3粒ずつ種を蒔きます。本葉が2~3枚出たとき、元気な株を1本残してハサミで切り取ります。 厚紙でポットを4つに区切って、各々に種を蒔けば、発芽したすべての芽を苗として使えます。
直播きの場合は、ビニールマルチを敷いて、マルチの穴1つに3粒蒔いて、草丈が25㎝くらいに成長したら、2本をハサミで切り取って1本立ちにします。
マルチは地温を上げるので発芽が早くなります。
1~2週間で発芽します。
土つくりでは元肥をたっぷり
トウモロコシは「肥料食い」といわれ、元肥をたっぷりと施します。
植替え又は直播きの2週間前に70cm×1.5m(約1㎡)の畝に鶏糞堆肥3kg、配合肥料300g、苦土石灰200gを入れてよく耕します。
また、トウモロコシは、連絡障害を起こすため、1年以上あけましょう。
定植
ポットの苗は、本葉が4~5枚、高さが10㎝くらいに成長したら定植します。直根が切れてしまっては成長しないので、丁寧に植え替えします。
植替えは、2列以上で植えましょう。トウモロコシの受粉は、他株の雄花の花粉が風で運ばれて受粉するので、1列に植えるより2列以上の方が受粉しやすくなります。
追肥と土寄せをしっかりと
高さが40~50㎝に成長したころ、化成肥料150㏄を畝の外側にまいて、土になじませ、根元に土寄せします。
直播きの場合は、このころマルチをはずして、追肥・土寄せします。
また、このころ、株の横から脇芽が出てきます。昔は取り除くのが良いと言われていましたが、最近の研究では、脇芽の葉が光合成をしっかり行うため、伸ばしておいたほうがよいとされています。ただし、脇芽にできた雌花は取り除いてください。
雌花の選定
雌花は、一番上のものを1本か2本残して、他は取り除きます。もちろん1本残した方が、2本より大きなコーンになります。また、取り除いた雌花は、ヤングコーンとして食べられます。
人工授粉
トウモロコシは他の株の雄花から飛散して自然に受粉します。しかし家庭菜園の場合、栽培本数が少ないので、人工授粉をする方が無難です。同じ株の間では受粉しにくいので、他の株の雄花切り取って、雌花にこすりつけます。
収穫
先端のヒゲが黒っぽくなったら収穫時期です。先端を少しめくってみて実が黄色く成熟しているのを確かめて収穫しましょう。
もし、まだ若かったら皮で包んで戻しますが、トウモロコシの実は、少しでも黄色い部分が見えると、スズメなどの鳥やカナブンなどの虫に食われてしまいます。鳥よけネットで被うことをお勧めします。
収穫適期が短いので、美味しい時期を逃さず収穫しましょう。また収穫後の糖度が急速に低下しますので、採ったら早く食べることをお勧めします。
収穫後、抜いた株の再利用
トウモロコシの茎は、乾かして敷き藁代わりに使います。ミョウガやカボチャ、ナスなどの根元に乾いたトウモロコシの茎を敷いて土の乾燥を防ぎます。
家庭菜園では藁が手に入りにくいので、重宝します。