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【常識で解く企業経営理論】令和2年度 第19問:期待理論

期待理論に関する 中小企業診断士試験・過去問での 設問について、常識に基づいて解説します。

企業経営理論 令和2年度 第19問

期待理論における、組織メンバーのモチベーションの水準を規定する要因に関する記述として、最も不適切なものはどれか

ア 成果が自身の報酬につながるかについての認知

イ 他者の報酬と比較した自身の報酬に対する認知

ウ 努力することで成果をあげられるかについての期待

エ 報酬がもたらしうる満足の程度

正解

解説

ブルームの期待理論について知らないとして、「組織メンバーのモチベーションの水準を規定する要因」について、客観的に考えてみましょう。

上記選択肢の中で、報酬について触れられているのは、ア、イ、エです。

設問では、個人的なモチベーションではなく、「組織メンバーとしてのモチベーションの水準」について問われているのだから、イの、他の者と比べて報酬が高い、低いにこだわっているメンバーが組織メンバーのモチベーションを上げるとは思えませんよね。

よって、イが不適切です。

他の選択肢の記述は、職務遂行への努力によって成果があがり(ウ)、成果が報酬につながり(ア)、報酬が満足をもたらす(エ)という期待の連鎖と報酬に対する主観的な価値によって動機づけが決まるというのが、まさにブルームの期待理論です。

因みに成果を実現するための3要素は以下のとおりです。

  1. 魅力ある報酬の設定
  2. 個人の実力や潜在能力に応じた適切な目標設定
  3. 職務遂行を円滑に進めるための戦略策定
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